放射線医学分野では、アメリカのシカゴで開催されるRadiological Society of North America(RSNA)、オーストリアのウィーンで開催されるEuropean Society of Radiology (ECR)、日本で行われる日本放射線医学会(JST/JSRT)が世界3大放射線医学系の学会と言われいます。
今回は、その中でもECRに行くためにおすすめの渡航方法について記事にしたいと思います。
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目次
航空会社はどこがいいの?
国際学会に限らず、我々研究者は個人的に航空券を取得して、学会に参加することが多いと思います。
日本からオーストリアまでの予算は10-18万円程度と考えとけば間違いありません。しかし、なるべく安く行きたいとか、早く行って滞在時間を長くしたいなど、航空券にもとめる要求はいろいろあると思います。
EPOSで演題登録を行う場合、抄録の審査は1ヶ月単位で行われるため、早い場合は8月中には結果が通知されます。
航空券の取得時期
演題の採択が決まり、航空券の購入を行うと思います。
ここで気をつけたいのが、航空券の購入時期です。
ご存じの方も多いと思いますが、航空券の値段は購入する時期によって金額が異なります。あまりに早すぎる(1年から半年)では、逆に値段が高くなる傾向があります。
LCCなどの場合は早い時期に購入することで割安な航空券を購入できますが、国際線の場合は異なるため気をつけてください。
そのため、ECRが毎年3月にあることを考えると、11月から1月あたりに取得することをオススメします。
航空券検索は各航空会社のHPからでもいいですが、突然安くなっている航空券を発見することが困難なため、私はスカイスキャナーと選択した航空会社のHPを相互確認してから予約を入れるようにしてます。
これは、スカイスキャナーだけだと、手数料を高く取られる場合があるため、結果的に航空会社HPで検索した場合が安くなる事例がありました。

オススメ航空会社 ベスト3
金額的にはキャセイパシフィック航空や中国系航空会社、エミレーツなどの中東系もありですが、赤道周りのためフライト時間が長くなりあまりおすすめできません。
私はせっかく、オーストリアにいくのなら滞在時間は長くとりたいと思っています。
日本から直行便あり 安心の全日空ANA

2019年から羽田-ウィーン間の直行便が就航しています。トランジットも、なく快適に過ごすことができます。
なにより、安心の日本企業です。
しかしながら、料金は13万から20万と少し高めの値段設定になってます。
安さと速さを兼ね備えた アエロフロートロシア
ロシアの国営航空会社になります。成田-モスクワ、モスクワ-ウィーンのトランジットが必要になります。
このアエロフロートは料金が破格に安いことです。私が2016年にECRに行った際に使用しましたが、往復料金6万5千円でした。
ただ、極寒のロシアのため雪のため飛び立てなくなるリスクがあります。

トランジットの際にモスクワで食べた夕食は大変美味しい記憶があります。しかし、金額は日本円で3000円ほどはかかっていたと思います。
経済制裁の為、このようにして外貨を獲得しているのかなと思う一面でした。

北極周りで時間短縮 フィンエアー

フィンエアーはフィンランドの航空会社になります。成田-ヘルシンキ、ヘルシンキ-ウィーンです。
日本から北極周り回りをするため、移動時間を短縮することができます。
金額は13万から18万程度です。
JALマイルを貯めている方は、フィンエアーに乗ることでマイルを貯めることが出来ます。
ホテルについて
航空券と同時に気になるのが宿泊するホテルです。ウィーンは23区の行政区により構成されています。
ウィーンのシンボルであるシュテファン大聖堂は旧市街地の中心にあるため1区になります。このあたりは、高級ブランド店やオシャレなカフェが建ち並ぶ通りになります。

それに対して、学会会場であるオーストリアセンターはドナウ川の反対側の22区になる。このあたりは数字から察することができますが、街の中心地からは少し離れたところにあります。

オーストリアセンターの隣は、国連の建物になります。パスポートを持参すると建物内を見学できるので、お時間がある方はいって見ると面白い発見があると思います。

ホテル選びのポイント
一概にウィーンといっても広く安いホテルを見つけたとしても街外れだったりすることもあります。ウィーンは公共交通機関がしっかりしているので、中心地(1区)にこだわらずリンク大通り内側より、リンク大通り外側がホテル料金もやすくなるので、特にこだわりがない場合はリンク大通り外側を検討して見てはいかがでしょうか?
リンクについて
ウィーンの旧市街を取り囲む、リンク大通り(Ringstrasse)。コンパクトで観光しやすいウィーンですが、基本的にはこのリンク大通りをぐるっと一周すれば、主要な建物の8割は網羅できてしまいます。

かつては城壁に囲まれていたウィーン旧市街。皇帝フランツヨーゼフの頃に大改造が行われた際、城壁が取り払われ、代わりにリンク大通りと呼ばれる環状道路と、その通り沿いに国会議事堂や大学などの主要な建物が建てられました。
ホテル選びのポイント
ウィーンは交通機関が充実しているため、ホテルは市電や地下鉄駅の近くを検討すると便利がいいです。
ホテルは航空券と異なり、日にちが近づくと料金が高くなる傾向があります。そのため、演題が採択された早めにホテルを押さえることを検討しましょう。
私が使用しているのはbookimg.comです。このサイトはキャンセル料金が無料なプランが豊富であり、仮押さえを行うには最適です。

とりあえず、お気に入りのホテルを押さえておいて、リンク大通り内側に安いホテルなどがあった場合には、無料キャンセルでそちらのホテルに予約を移動することが可能です、
また、料金は一部屋あたりの料金になるため、複数人で宿泊しても料金は変わりません。
旧市街地のリンク大通り内側もホテルがありますが、かなり割高です。
私のおすすめはウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof)の周辺です。ウィーン中央駅は10区に位置します。ウィーン中央駅は大きな駅のため、交通機関の接続やスーパーマーケット、カフェが構内にあるため、朝食や夕食の調達に便利な立地になります。
また、ウィーン中央駅近くにある(Südtiroler Platz)からU Bahn(U1)を使うと学会会場のあるオーストリアセンター(Kaisermühlen VIC)に乗り換えなく12分程度で行くことができます。
宿泊料金は一泊1万円から1万5千円程度になると思います。

ウィーンの交通機関
地下鉄、市電、バス、Sバーン(快速電車)、郊外電車(R)、バーデン線があります。これらすべての交通機関は一枚の切符で市内なら目的地まで乗り継いで行けます。
市内の交通機関
市電やバスの停留所名まで出ている詳しい路線案内マップはカールスプラッツ駅、シュテファンスプラッツ駅など、主要地下鉄駅の交通局のインフォメーションや鉄道駅で販売しています。
一部のバス路線を除いて、どの交通機関も朝5時頃から深夜12時頃まで運行されています。地下鉄駅構内、市電(路面電車)やバスの車内は禁煙です。
ウィーンの交通局のサイトでは、ルート検索の機能があり、どこから、どこまでを現地表記の地名や番地をいれると、路線・時刻検索ができます。
Aは出発地点,Bは到着地点、abfragenは検索、jetztは現在時刻、Abfahrtは出発、Ankunftは到着。英語版もあります。
例えば、ウィーンのシュテファンプラッツ駅からシェーンブルン宮殿駅までといった市内の路線案内から、ウィーン空港からザルツブルクまで、などオーストリアの各地への路線案内もできます。ただし、検索する地名はプログラムに登録されている駅名や停留所名からしか選べません。このサイトでの検索は、初めから地図が表示されていますので、現地名のスペルもわかり、検索しやすいです。
地下鉄 U Bahn
5つの路線があり、5〜10分間隔で運行しています。
U1(赤)レオポルダウ – オーバラー:街の中心部を通り南北に走る。
U2(紫)カールスプラッツ – ゼーシュタット :リンク(環状道路)の西側半分を走る
U3(オレンジ)シンメリング – オッタークリング:街の中心部を東西に走る。西駅を通る。
U4(緑)ウィーンの森の入口ハイリゲンシュタットと市の西ヒュッテルドルフを結ぶ。カールスプラッツや、シェーンブルン宮殿を通る。
U6(茶)フロリツドルフ – ジーベンヒルテン:西駅を通って市の南北を結ぶ。
市電(路面電車) Strassenbahn
約35の系統があります。ワンマンカーです。この市電には大変お世話になりました。注意点としてはアナウンスや表記がドイツ語です。
主な系統:
1 プラーター・ハウプトアレー -シュヴェーデンプラッツ-リング通り-国立オペラ座-シュテファン・ファディンガープラッツ
2 オタークリング-国立オペラ座-リング通り-シュタット パーク(シュトラウス記念像)-MAK応用美術館-シュヴェーデンプラッツ-フリードリッヒ・エンゲルスプラッツ
D ベートーベンの小路(ウィーンの北、ウィーンの森) – ヌスドルフ – リンク – ベルベデーレ宮殿 – 中央駅(ハウプトバーンホーフ) – アルフレッド・アードラーシュトラーセ
18 ブルクガッセ・シュタットハッレ – シュラッハトハウスガッセ: 西駅と中央駅を結ぶ。
37 ショッテントア(U2リンク北側)- カルニシウスガッセ(シューベルトの生家)- ホーエヴァルテ(ベートーヴェン遺書の家)
38 ショッテントア(U2リンク北側)- グリンツィング(ワインの居酒屋が並ぶ)
71 ベルゼ(証券取引所) – ケルントナーリング/オペラ座 – 中央墓地(楽聖たちの墓へは第二門2.Tor下車)
Sバーン、Rバーン(郊外電車)
両路線とも国鉄です。
Sは11、Rは12(ウィーン発)の路線がありますが、利用しやすいのは、ウィーンミッテや中央駅、マイドリングなどを通るS1,S2です。
S1 はウィーンの森のバーデンの方にも伸びていますが、運賃は市内料金ではないので注意。
S7 はシュヴェッヒャートにあるウィーン空港方面と市内を結んでいます。
フランツ・ヨーゼフ駅始発のR40はハイリゲンシュタットを通りクレムスまで伸びています。
まとめ
ウィーンは交通機関が充実しているめ、無理して旧市街に宿泊する必要はないと思います。わたしのおすすめは地方都市や移動便利なウィーン中央駅付近です。
ECRの旅のご参考になれば幸いです。

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