禁則は、編集や組版・印刷の社会で使用する専門用語であったが、パソコンの普及によって一般的に用いられるようになった用語である。
目次
すべては読みやすさのため
句読点や括弧などが行頭や行末に不自然に配置されていることを避ける処理です。
禁則処理は美しい日本語組版を行う上でかかせないものとなっています。「美しい日本語組版」とは、読者にとって「読みやすい日本語組版」であることが第一義なのです。

注意事項
行末の禁則時文の扱い方
行末に禁則文字が来るときは、その文字を次の行頭に送る。
そして、行末の空白を埋めるように、その行の活字のピッチを広げる。これを均等割付と言う。文字ピッチが固定されている場合には、その空白はそのままにする。
行末禁則ついて
修正前

修正後

行頭に禁則文字が来る時、前の行から1文字を繰り込む。そして前の行を上と同じように活字の間隔を広げる。
行頭禁則について

特殊な処理として、句読点が次の行頭に来る場合、もし前の行に別の句読点があれば、前の行に詰められることがある。その理由は、句読点の図形幅が狭いので、2つの句読点で1文字分の余裕を作ることができるからである。
段落構成を考える
広義の禁則処理は、段落構成のとき、段落の最初の1行をページの最後に残さないで、次のページに送ること、および、そこ逆に、段落の最後の1行がページの頭にこないようにすることを考える。
組版が美しければ美しいほどその存在は透明になり、読者は内容に集中できるようになります。これは学術論文に限った話ではなく、マニュアルをはじめとした技術文書・社内文書も然りではないでしょうか
ご参考までに
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