英語論文を書くときにGoogle翻訳の活用方法

論文作成術

英語での投稿論文を完成させるには、長い時間が必要となり、数ある研究作業の中でも「重い仕事」と言えます。
私もその一人で、翻訳ソフトについては、「おかしな英語になるから自分で書くべき」という人もいれば、「作業効率をアップできる」という人もいます。
英語論文を書くときにGoogle翻訳をどう活用すれば良いのか、使い方のコツをお伝えしていきます。

Google翻訳を使って英語論文を作るときの4つのコツ

近年はAIの恩恵もあり、自動翻訳サービス性能が高まってきています。
私が使用している翻訳サービス「Google翻訳」ですが、正しい日本語を用いなければ、おかしな文章になってしまうこともあるので、英語での投稿論文を作るときには次の4つのコツを参考にしてください。

1.主語・述語・目的語を明確に

日本語はあいまいな言語であり、前後の文脈から推測できることから主語を省いた文章も多いですが、英語の場合は「主語」「述語」「目的語」が必要となります。
Google翻訳を使うときには英文の構造を意識して、これらの要素を組み込む必要があるのです。
たとえば、次のような日本語をGoogle翻訳で入力していきます。

それらしい英文にはなりますが、入力した日本語には主語がありませんし、「対象とした」という表現もあいまいであるため、このような英訳になっています。
そこで、主語を「被験者(subject)」にしながら述語や目的語が明確となる日本語を入力してみます。

英語の構造を意識した日本語を作成することで、最初の翻訳結果よりも質が高まりました。
なにを主語・述語・目的語とするのか、仕上がる英文をイメージしながら日本語を入力することがポイントになります。

2.単数形・複数形や時制を整える

先ほどの「Subject is a health worker with radiation exposure」という文章では、放射線被ばく者一人が被験者であることを示しています。
医学研究において、被験者は一人ではなく複数人いることが一般的であるため、自身で複数形となるように英文を手直しする必要があります。

「Subject is a health worker with radiation exposure」
           ↓
「Subjects were a health worker with radiation exposure」

時制に関しても、現在形・過去形・過去分詞形など、どれが適切なのか自分で判断する必要があります。
Google翻訳で得られた英文が自然になるように自分で修正を加えることになるため、基本的な文法に関する知識は必要となります。
「最初から英文を書くよりは楽」と考えて、Google翻訳を英語論文の執筆をサポートするツールとして活用することも方法です。

3.不自然な単語・表現があれば手直しを

Google翻訳では、日本語のニュアンスを読み取り適切な英語にしてくれることもあれば、不自然な表現になることもあります。
例として

「安全のために、内側には、最高の線量値を提供する垂直または水平のGD-352Mの線量値が使用され、Hp(3)として右側または左側のどちらか大きい方の眼の水晶体量とした 。」

と入力すると、

「For safety, the dose value of the vertical or horizontal GD-352M that provided the highest dose value was used for inside, and we took the greater dose value from either the right or left side as the Hp(3) to the lens of the eye.」という英文になります。

「safe(安全)」は

(政治的に)保守的な、保守主義の、(特に英国の)保守党の、保守的な、伝統的な、旧弊な、古くさい、(…に)保守的で、地味な、控えめな

weblioより引用 https://ejje.weblio.jp/content/safe

「conservative(控えめな)」とは

(政治的に)保守的な、保守主義の、(特に英国の)保守党の、保守的な、伝統的な、旧弊な、古くさい、(…に)保守的で、地味な、控えめな

weblioより引用 https://ejje.weblio.jp/content/safe

これは多くの人が使用する表現であるためか、「安全」と入力しても、Google翻訳が「safe(安全)」という単語に直してくれています。英語での安全と日本語での安全のニュアンスが異なるため、この文章では「Conservatively」が適切な表現になります。

このように、文脈や内容に合わせて自動翻訳された英単語を書き換える作業が必要になります。
特に動詞はさまざまな解釈ができるため、ふさわしい表現になっているかどうか、わかる範囲で確認してみてください。

4.実際に使われている表現か検索して調べる

実際にそのような文章が用いられているかどうか、センテンスの一部を切り取って検索してみることもおすすめです。
英語のサイトや英語論文などで使われている文章に類似したものがあれば、表現としては間違っていない可能性が高いです。
名詞や副詞などはさまざまな言葉に置き換えられるため、完全に一致した表現ではないことが多いですが、英文が正しいかどうか判断する材料になります。

このように、Google翻訳を使うときは手直し力・セルフチェック力が必要になります。
ある程度自分で確認したら英語論文の校正サービスでプロにチェックしてもらうことがおすすめです。

Google翻訳では日本語→英語→日本語に訳して確認を

英語論文を書くときにGoogle翻訳を使うのであれば、日本語から英語に訳したあと、できた英文を再びGoogle翻訳に入れて日本語に戻してみましょう。
簡単に示すと、次のような流れとなります。

  1. 1.日本語→英語に翻訳
  2. 2.翻訳された文章を手直し
  3. 3.英文→日本語に翻訳

Google翻訳には「←」「→」のような矢印のボタンがあり、これを押すと日本語と英語をワンタッチで切り替えることができます。
もし、作った英文の構造や表現が明らかに間違っていれば、日本語に訳したときにおかしな文章になります。
英文として意味が通っていれば、日本語に直したときにも文章が破綻しないため、少し自信がないときは再確認という位置づけでチェックしてみることをおすすめします。

文体に気を付ける

S. Sookpengの論文のabstractです。これをgoolge翻訳にかけると文体が「です。」「ます」になってしまいます。通常の文章ならなんら問題ありません。

しかしながら、英語から日本語の文章を例文として引っ張ってくる場合に気をつけなければなりません。

科学論文は「である」の書くことが前提なので、goolge翻訳から文体に気をつましょう。

Eye Lens Radiation Doses to Miscentering Patients and Health-Care Staff From Head Computed Tomography


S. Sookpeng, C.J. Martin, B. Kadman, Eye Lens Radiation Doses to Miscentering Patients and Health-Care Staff From Head Computed Tomography, J. Radiol. Nurs. 38(3) (2019) 193-199.

自分に合った英語論文の執筆方法を探してみよう

英語論文を自力で書くとなればとても時間がかかりますが、Google翻訳を活用することによって、時短になる可能性があります。
Googleスプレッドシートの併用に関しては研究者の好みにもよりますが、論文執筆における選択肢のひとつとして知っておいて損はありません。
どんな方法であれば英語論文を効率よく作成できるのか試行錯誤してみてください。

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