投稿論文の再投稿であるreviseの原稿を作成する場合、2つのwordファイルを作成することが必要であることを前回の記事でご紹介しました。その2つのファイルとは、
- 査読者から指摘された箇所を修正したファイル (Clean)
- 査読者から指摘された箇所の修正箇所を明示したファイル(Check)
今回の記事は、MS wordの「比較」機能を用いて簡便にCheckファイルを作成する方法をご紹介します。
基本的な方法は、PCのモニターに修正後原稿(左側:Cleanファイル)と変更箇所を明記した原稿(右側:Checkファイル)を同時表示し、Checkファイルに「追加は赤字」、「削除は赤字で取り消し線」を用いて変更箇所を明記する方法を用いる。

抄録など800文字程度の分量なら目視で変更箇所を探すことが可能であるが、投稿論文のように十数ページにわたる原稿修正を行うのは非常に時間がかかる作業であり、多くの間違いが発生する可能性がある。
そこで、MS wordにある「比較」を用いたCheckファイルの作成方法を記事にいたします。
MS wordの「比較」を用いた原稿作成について
「比較」機能は、論文の「文章を修正する前の原稿」と「文章を修正した後の原稿」の変更箇所を校正機能を用いて表示する機能です。
ツールバーの校閲内にある「比較」の中の文章の比較を使用する

この方法で、先ほど修正を加えた原稿の比較を行ってみる。
文章の比較をクリックすると元の文章:修正前の原稿、改訂された文章に修正後原稿のファイルを参照から挿入する。

ファイルを選択後にOKをクリックすると変更履歴機能を用いた結果が表示される
環境設定を行うことで投稿論文の再投稿用のファイルを作成することが可能になる。
環境設定:論文の再投稿 (Tacked chaged)用ファイルの作成
校閲の変更履歴とコメントのオプションから環境設定をクリックする。

変更履歴とコメントの環境設定を行う
- 挿入された箇所:色のみ、色:赤
- 削除された箇所:取り消し線、色:赤

結果
「比較」を用いた作業結果を示します。取り消し線や赤字で文章の修正箇所が明記されていることがわかると思います。
このように「比較」機能を用いることで、論文再投稿用のCheckファイルを短時間で作成することが可能になります。

ご参考までに
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